困難を「回避する」から「乗り越える」へ。委員長を経験して学んだこと -伊藤 浩二君-

   今の仕事に就くまでの流れを教えてください。

創業このかた青焼きコピーサービスが主力製品だったが、現在は看板、デザイン、WEB制作等製品の幅は広い。時代によってニーズが変化する中、お客様に対して最高のサービスを提供し続けようという想いは変わらず、社内での勉強会を定期的におこなっている。

大学のときから経営に興味があり、卒業後は若いうちから様々な経験ができ、経営を学べる職種につきたいと思いました。そんな思いからおもに不動産業を営む企業に就職しましたが、3年目くらいに兄から家業である印刷会社の現状をききました。当時わが社は主に創業50年来つづけてきた複写業を生業としてきましたが、自社にコピー機を導入する企業が増えてきたため複写業は衰退のきざしをみせ、会社として危機的状況に陥っていました。それを聞いて、使命感というんですかね、何とかしたいと思う気持ちが芽生えました。当時働いていた会社になんの不満もありませんでしたが、経験をある程度積むことができた、という実感もあり家業に就くことを決意しました。

   使命感ですか。それでも環境を変える決断は勇気のいることだったと思います。
その後富士JC入会のきっかけはどういったものでしたか。

取引先の方が当時富士JCの理事長で、父である社長に富士JC入会の話をいただきました。父が営業職をしていた僕にとって有益かと考え、その話を僕にし、まず見学することにしました。最初に参加した事業は会員同士のディベート大会で、同世代の方々が研修をとおしてみずから学んでいる姿を見て魅力的に感じました。ただ、前述のとおり会社の状況が安定していなかったので入会にはなかなか踏み切れなかったです。その後さまざまな事業やサッカー部に参加させていただいた中で会員のみなさんと絆が芽ばえ、入会を決意しました。

入会前に見学として参加したディベート大会。「このとき発言してたんですね(笑)意見をズバズバ言うメンバーのみなさんに圧倒されたのと、その後みなさんと話して魅力的な方々とたくさん知り合え、とても嬉しかったのを覚えています。」

   入会してみてどうでした?

最初は会社の状況もあり積極的に参加できませんでした。委員会でおこなわれる議論にも経験不足もあり満足に参加できず、「自分はまだまだだ」と思うことが多々ありました。今思えば当時ちゃんと活動できるか不安はありましたね。

   そんな伊藤君ですが、昨年度は委員長として責務をまっとうしていましたね。どういった心境の変化がありましたか?

みなさんと一緒に活動していく中で最初はわからないことも次第に理解することができ、意見もできるようになってきました。そのうち委員会内で役職も任せられるようになり、副委員長を任されたときに委員長になろうと決意しました。今まで見てきた委員長のみなさんの思いを引き継いでいきたいという使命感と、委員会内で意見しかしてこなかったので実際に自分でやらなければという責任感がありました。

   メンバーと切磋琢磨して経験を積み、次第に使命感が湧いてきたんですね。
委員長を経験して思い出深かったことがあれば教えてください。

講師をお呼びしての研修をおこなったとき、講演1週間前の打ち合わせで講師の方が「富士JC会員以外で40人以上集まらなかったら講演はやらない」と言いました。そのとき、「無理」と思うより「何とかして実現したい」という思いが先行しました。そう思えたのは、この企画段階でさまざまな苦労を乗り越えてきましたし、その時々で委員会メンバーが支えてくれたのが大きかったと思います。これは後で委員会メンバーに聞いて分かったことですが、そうしてくれたのは「委員長の思いが伝わったから」だそうです。その時、人と接するには上っ面で話すのではなく、素直に自分の思いや感情をさらけ出して誠意をもって接することが大切ということに気づきました。

   昨年度伊藤君の委員会を拝見しましたが、みんな委員長が好きで一丸となっている感がありました。そういう理由だったんですね。
委員長を終えてみてどうでした?

委員長を経験してから「大変」という言葉をあまり使わなくなりました。そういった意味では肝が据わりましたね。また、今までは危機的状況に直面したら「どうやってこの危機を回避できるか」と考えることが多かったんですが、今はまず「どうやってこの危機を乗り越えられるか」と考えるようになりました。それは委員会メンバーと困難を乗り越えた経験が活かされていると思います。
今現在新型コロナウイルス感染拡大が問題視され、わが社でも各種イベントが中止になる中、広告業務など仕事が激減してきました。しかし、この壁を乗り越えなければ、そのためにはどういうアプローチが必要なのか、という思考を常に巡らせています。

委員長の大役を終えて年末のお疲れ様会で委員会メンバーと。「個性豊かでクセの強いメンバーでしたが、個々の能力が素晴らしく、一人一人には本当に助けられました。みんなで乗り切った一年は本当にいい思い出です。」

   困難を回避する方法より、困難を乗り越える方法を模索する。素晴らしい心がけだと思います。
今後の目標や抱負があれば聞かせてください。

精神的に余裕ができたからですかね、「こういう会社にしたい」「お客さんを助けてあげたい」と思うことが多々あります。そのために5年後の目標を設定したり、企業理念を見直したり、よりお客さんに必要とされるアプローチを模索しています。家庭においては、今年双子の子どもが生まれ3児の父親になり、ぶれない父親となって家族を幸せに導いていきたいと思います。コロナウイルス感染の不安のなか3人の子どもたちを養い、奥さんをフォローしていくのは大変かと思いますが、もう大変は使いません(笑)この生活を乗り越えることこそ人生の糧だと思っています。そんな気持ちが奥さんや会社のみんなにも伝播している感があるので、ともに困難を乗り越え、一緒に幸せな未来を目指していきたいと思います。

 

伊藤 浩二(いとう こうじ)
生年:1988年生まれ(31歳)
JC入会歴:4年(2015年度入会)
職種:印刷・広告業
勤務先:株式会社 富士 常務取締役
趣味:子どもと遊ぶ・公園巡り
家族構成:妻・長男(2歳)長女・次女(0歳)
座右の銘:天網恢々疎にして漏らさず

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