地域の喜びが自身や企業の喜びをつくる。-井出 幸輝君-

   今の仕事に就くまでの流れを教えてください。

弊社は富士市で井出信石油というガソリンスタンドを経営しています。家業を継ぐということをあまり意識はしていませんでしたが、大学在学中の夏休みに手伝いに入ることになり、ガソリンスタンド業務にやりがいを感じました。その後、家とは別のガソリンスタンドでアルバイトして独学で業務の勉強をし、大学卒業後地元に戻り、父の跡を継ぐことにしました。

ハイブリッド車の増加によりガソリンの需要が懸念される中、洗車に力を入れ、代表取締役に就任したのちも変わらず最前線の現場に立ち丁寧な接客を続けている。「洗車だけでなく、丁寧な接客を心がけたり、サービスを充実したりお客さんに喜んでもらえることを常に考えています。」

   実際に働いてみてどうでした?
入社した際、代表取締役である父から「3年で覚えることを1年で覚えろ」といわれ、とにかく量をこなしました。最初は無理だと思いましたが、必死で取り組んだおかげで車の整備からホームページ管理、チラシやキャンペーン作成など大抵のことは対応できるようになり、入社から1年で店長に任命されました。父のいった通り3年分を1年で身につけることができたと思います。

   厳しくも井出君の成長を願うお父様、そしてそれにこたえるべく懸命に仕事に励む井出君。いい親子でありいい上司と部下ですね。そういえば井出君はガソリンスタンドの全国接客サービスコンテストで優勝したと聞きました。そのことについて聞かせてください。

仕事を始めて3年目、管理職としてスタッフの上に立つ立場になってきた時期でした。スタッフのみなさんにこれから接客サービスなどを頑張ってもらいたいと思うなかで、まずは自分が手本にならなければと思い出場を決意しました。きっかけはそんな感じですが、やっていくうちに夢中になっていったのと、出場するからには中途半端な順位ではいけないと思い努力を重ねた結果、優勝することができました。

   自分の名声のためではなく、スタッフの存在や社内のモチベーションが原動力となったんですね。そんな社業に励む井出君が富士JCに入会したきっかけはなんでしたか?

入会する1年前ですかね、当時の富士JC理事長が弊社に来られてJC入会のお話をいただきました。仕事も忙しかったので入会の話を「いつか」として伸ばしてしまいましたが、この訪問をきっかけに仕事関係の人だけでなくさまざまな職種の方々とつながりたいと思うようになり、初めて話をいただいてから1年以上かかってしまいましたが、富士JCの事業の見学に伺い、「おもしろそう」と思ったのをきっかけに入会を決意しました。

   入会してみてどうでした?

さまざまな事業や懇親会などでメンバーのみなさんと接してみて「社会人として自分より上だなぁ」と思いました。入会したてで分からないことばかりでしたが、ここにいる方々は僕の経験していないことをしている、と感じました。そんな方々と一緒になって事業をおこなったり懇親会で語り合ったりして、勉強になる、というよりとにかく楽しかったのを覚えています。

   そんな井出君も真剣にJC活動に取り組み、今年度は委員長として新型コロナウイルス禍のなか懸命に事業に尽力していましたね。そのなかでも先日無事終わった「悪疫退散!!『秘密のHANABI』大作戦」どんな想いでこの事業を企画したんですか?

「悪疫退散!!『秘密のHANABI』大作戦」を終え、設営担当委員会メンバーと。「一瞬で終わってしまった打ち上げ花火ですが、本当に多くの方々にご協力をいただいて実施することができました。花火を打ち上げようなんてJCでなければできなかったことだと思うので、本当にいい経験ができました。」

今年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響から富士市内のお祭りがほとんど中止になりました。そんな中でもできる範囲でお祭りをおこなって市民のみなさまが少しでも元気を取り戻してくれたら、と思ったのが事業実施のきっかけです。最初はwebを用いて夏祭りの雰囲気を発信し、最後に花火を打ち上げるといった事業を考えていました。その想いを市に提案し、市からの協力やさまざまな議論の末花火の案が残り、3分間打ち上げ花火を打ち上げるということが決まりました。

   終えてみての感想はどうでしたか?

3分って一瞬だなと思いました(笑)富士市からさまざまな許可をいただいて、消防の手配や実施場所の届け出、安全面における多くの議論や対応…本当に膨大な時間を使いましたが、あっという間に花火は終わってしまいました。ただ、本当にいい経験はできました。花火を3分間打ち上げるにはこんなに大変なんだなって。ただ花火を打ち上げたいと思うだけではダメで、そこに明確な目的がなければ市や設営関係者を納得させることはできませんし、安全面を充分に考えなければいけませんし、いろいろな機関との調整が必要なことを実感しました。その中で、本当に多くの方々の協力をいただき、多くの意見もいただきました。こんな経験は個人では無理で、JCだからこそできたいい経験だと思います。

   3分って一瞬(笑)実際に企画設営した側ならではの感想だと思います。企画段階、富士JC内でさまざまな議論をしている中で、井出君は本当に一つ一つの質問や意見に丁寧に答えている印象がありました。

委員長職を通して気づきましたが、日ごろの接客がベースにあると思います。お客さんに接していく中で、この人はどんなことを求めているんだろう?どうすれば喜んでもらえるんだろう?といったことを常日ごろから考えています。そういった日々の意識がJC活動ににじみ出ているのではないかと思います。ときどき丁寧すぎて職業病として短所となることもありますが(笑)自分の強みとして伸ばしていけたらと思います。
(写真:大川印刷・大川社長と考える「企業が取り組むSDGs」

富士JC史上初となったwebを用いた例会、講演会の実施も担当し、例年とは異なる判断を必要とされた。「講師の大川氏にお会いした時に、この方の講演をメンバーにぜひ聞いてほしい!と思いました。SDGsが叫ばれる以前に地域のために環境を整える大川氏の取り組みは自分にも大きな影響をもたらしました。かたちはどうあれ、メンバーとその想いを共有することができて本当によかったと思います。」

   委員長職を通して自分の強みを発見できる。それもまたいい経験ですね。そんな井出君の今後の目標や抱負があれば聞かせてください。

富士JCでさまざまな事業に携わるようになってから「地域のために」ということを意識するようになりました。弊社も富士市という地域に根ざした企業ですので、弊社が地域のためにできること、喜んでもらえることは何だろう?ということを模索していきたいと思います。その練習というかヒントを与えてくれるのがJCという団体だと思います。弊社の企業理念は「明日の喜びをつくろう!」です。ガソリンスタンドは普段何気なく利用する場所であるかとは思いますが、その中にも喜びはたくさんあると思います。そんな喜びを探すためお客さんと話したりして積極的に接し、喜んでもらえるようなサービスを考えたりしていきたいと思います。近年、ハイブリッド車や電気自動車が増えてきて、今後ガソリンの需要も少なくなって行くと思います。弊社は小売業なのでそういった状況にうつる中利益を上げることに意識しがちですが、サービスを高めたりお客さんの喜びをつくり、お客さんのため、地域のためにできることをやっていくことが結果として企業の存続や発展につながってくと思います。これからもJCに積極的に向き合い、地域貢献をとおして自社にとっても有益となるように尽力していきたいと思います。


井出 幸輝(いで こうき)
生年:1984年生まれ(36歳)
JC入会歴:4年(2016年度入会)
勤務先:井出信石油 株式会社 代表取締役
職種:ガソリンスタンド経営
趣味:ランニング、スポーツ観戦
家族構成:妻・長男(6歳)長女(3歳)次男(2歳)
座右の銘:おもしろき こともなき世を面白く

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